韓国ドラマ「カプトンイ」Ep.19
第九の事件を完成させようとするテオ

갑동이 EP.19

韓国ドラマ「カプトンイ」
第19話 あらすじ

ドヒョクに撃たれるムヨム


プールでハ・ムヨムに待ち伏せされたチャ・ドヒョクは、防犯カメラの位置を確認してから、表情を変えてカプトンイの人格になった。

そしてムヨムの腰から拳銃を抜き取り、それをムヨムに向ける。ドヒョクの脳裏にはリュ・テオの言葉がよぎった。

テオ

カプトンイの人格で誰かを殺しても、それが何の罪になるのか。

しかし、ドヒョクが発砲したのと同時に、物陰で見守っていたムヨムの同僚警官がドヒョクを撃った。ドヒョクとムヨムはお互いに銃弾に倒れる。

怪我をした体でドヒョクを連れ、車を走らせるムヨム。余罪を吐かせようとスピードを上げた。余罪などないと叫ぶドヒョク。

ムヨムもテオの言葉を思い出していた。サイコパスは自分の命が何よりも大事なのだと。

そして、ムヨムはエッフェル塔に隠されていた四葉のクローバーが指し示す場所はどこなのかを問い詰めた。

出血で意識が朦朧とするムヨムは蛇行運転を繰り返す。ついには路肩に激突して停車した。

ドヒョクは頭から血を流しながら、ある場所をつぶやいた。ムヨムはそこへドヒョクを連れて行き、地面をスコップで掘らせた。



風船を吹いたなら

マ・ジウルを木に縛り付けたテオは、どうしてついて来たのかとジウルに尋ねた。

ジウル

確かめたかったの。あなたが変われるかどうかを。

テオはポケットから風船を取り出して言う。

テオ

マリア先生が来るまでに、もうひとつ吹いてみようか…。

マリアがテオのもとへやって来た。

マリア

私が来たのだから、ジウルは放して。

テオ

そうしますよ。
ジャンケンをさせなければならないのだから。



マリアとジウルのジャンケン


テオ

やる前に教えておくことがある。

ジウル

……。

テオ

昔の第九の事件では、二人が約束したみたいに、グーだけ出したんでしょう?

マリア

……。

テオ

それなのに、マリア先生が突然パーに変えたんですよね?

ジウル

……。

マリア

……。

テオ

参考にしろよ。

ジウル

何を?

テオ

勝つにはどうするべきか、参考にしろってことだよ。

マリア

……。

テオ

今回はどうなるのか…。
とても気になるね…。

テオ

さあ、始めるんだ。

マリア

……。

ジウル

……。

マリア

……。

テオ

ジャンケンポン……。

テオ

ジャンケンポン……。

マリアとジウルにジャンケンをさせるテオ。昔の第九の事件では、二人でグーを出し続けたのに、途中でマリアがパーに変えたのだった。そしてジャンケンに負けたマリアの友達が犠牲となった。

同じようにグーを出し続けるマリアとジウル。テオはイライラして声を荒げる。

テオ

ルールを変えようか?

テオ

昔は死ぬ順番を決めたけれど、今回は"一人だけが生き残る"と。

泣き始めるジウル。

テオ

こんなおもしろいことやめられない。

そして、テオはもう一度ジャンケンをさせる。

テオ

一人だけ生き残れるのに、このままこうしているのか…。

テオ

それとも、どちらが変えるのか…。

テオはおもしろがっているようだ。泣き続けるジウルと視線を落とすマリア。

テオが声をかけた。

テオ

ジャン…ケン…ポン!

その瞬間、マリアが意を決して、グーからチョキに変えた。自ら負けるためだ。

しかし、同時にジウルがグーからパーに変えていた。二人の考えはお互いに逆の結果となってしまった。

マリアは負けようとしたのに勝ってしまい、ジウルは勝とうとしたのに負けてしまったのだ。

テオは笑いだしてマリアに尋ねた。

テオ

先生は一体どうしてチョキに変えたんですか?
自ら負けようと?

テオ

僕には理解できないいですよ。
まさかあの時の友達のため?

震えながら謝るジウル。

ジウル

先生、ごめんなさい…。

ジウル

わざとじゃないんです…。

マリア

わかってるわ、ジウル。

マリア

私もそうだったもの。

マリアは昔の事件を思い出していた。

マリア

私が負けたことにして。

テオに懇願するマリア。テオは顔をしかめる。ジウルはだめだと泣き叫んだ。

マリア

急がなくてもいいの?

マリア

警察が来る前に第九の事件を完成させたいでしょう?

マリア

だから私を先に…。



やめたのではない、やめられる自由なんてない

ドヒョクが掘り起こした土の中からは遺骨が発見された。ドヒョクが自ら余罪を明らかにしたのだ。それは3年前の出来事だった。

それがドヒョクの決定的証拠になり時効は完全に崩れ、ドヒョクの計画は失敗に終わった。

そして同時にカプトンイは第九の事件でやめたのではないことがわかった。ヤン課長はハン博士に電話をして経緯を報告した。第九の事件でやめたのだと信じたかったのは警察のほうだった。

そして、その"やめられる自由"を信じている人物が他にもいた。今、第九の事件を完成させようとしているテオだ。



勝つために、負けてみせる

マリアがどうして負けようとしたのかテオにはわかると言う。

テオ

先生は僕を殺すために負けたのでしょう?

テオ

先生がここにやって来た時から気付いていましたよ。「あぁ、警察を連れて来たんだな」と。

テオ

どうして先生は一度も僕を信じてはくれないんですか?
どうして利用ばかりするんですか?

テオ

僕を憐れに思ったことはないんですか?
バカみたいなこの子のように?

テオは傍らにいるジウルを示して言った。

マリア

あなたはカプトンイのコピーキャットよ。

マリア

あなたを憐れに思ったら、あなたに殺された人はどうするの?

マリア

あなたはあなたが殺した人だけを殺したんじゃない。

マリア

あなたが殺した人の家族、愛する人たち…そういった人々の人生も台無しにしたのよ。

マリア

一人を殺したら、その苦痛は数百人に及ぶのよ。



有意義な実習

テオの耳に口笛が聞こえてきた。カプトンイの口笛だ。

テオ

ハ刑事が来ましたね。
来なかったらどうしようかと思って心配しましたよ。

近寄ってきたムヨムがテオに言う。

ムヨム

おかげでカプトンイを捕まえたぞ。

テオ

おめでとうございます。

ムヨムはテオがドヒョクの意図とは別の思惑で、第九の事件を起こそうとしているのではないかと考えていた。ムヨムが続けて尋ねた。

ムヨム

二人が無事でよかったが、お前はどうしたんだ?
一体どうして途中でやめたんだ?

テオ

ジャンケンが十分に意味深かったからです。
いい会話ができましたよ。

テオ

思ったよりも人間は利他的な動物だと確かめられたし、今日の実習は本当に有意義でした。

ジウルの腕をつかんで、その場から立ち去ろうとした。

テオがムヨムに背中を向けると、待機していた警官が銃を向けた。テオはナイフを捨て振り返る。そして微笑んだ。ムヨムが「連れて行け。」と警官に指示をする。



勝ったのは誰か

病院に搬送されたドヒョクのもとをヤン課長が訪れた。ドヒョクはヤン課長に尋ねる。

ドヒョク

ジャンケンはどちらが勝ちましたか?

ヤン課長はその質問には答えずに、マリアを殺そうとしたのはどうしてかと問いただした。

ドヒョク

インターポールよりも恐ろしい人を始末してから行こうと思ったからです。

ヤン課長

コピーキャットの手を借りて、目撃者を処理しようとしたのだろう?

ドヒョク

私のコピーキャットは私の首を噛みちぎったのです。

ドヒョク

あなた方の勝ちですよ。勝って嬉しいですか?

再び逮捕されたテオを護送するパトカーの中で、ムヨムがテオに尋ねた。

ムヨム

第九の事件を途中でやめた理由を当ててやろうか?

ムヨム

精神病を証明するためだろう?

テオは何も言わずにただ笑っていた。



逃亡ではなく追放

テオを取り調べるヤン課長は、テオのパスポートのコピーを手にして、何を狙って国籍を手放すのかと尋ねた。

去年改正された国籍施行令では、外国国籍を行使しない旨を誓約した場合は複数国籍が許容されている。テオは外国人が禁固刑になった場合は海外追放になるのを悪用し、韓国籍を放棄して外国人として国外に抜け出すつもりだ。

テオの弁護団には思惑があった。"凶悪犯はいっそのこと国外に"という大衆心理を裁判に利用しようとしていた。



被害者を二度殺す世間の声

警察に保護されたマリアとジウル。

ジウル

「人々はどうして私にばかり…」と思ってきたけれど、それは私のほうに問題があったみたい。

マリア

私が第九の事件の後、一番つらかったのは何だと思う?

マリア

人々がひそひそ話したわ。「どうして家出なんか」「そんなことをするからやられて当然だ」と…。

マリア

傷を見るのはつらいもの。見なくてもいい理由を探したいのよ。

マリア

そういう人を憎まないで。そして何よりも、人を信じるあなた自身を恨んだりしないで。

マリアはジウルの手を握ってやった。泣きだしたジウルを抱きしめてマリアは続けた。

マリア

そのすべてが耐えられなくて、狂いそうで…それで精神科の医師になったけれど、今でも誰かを憎まずにいることも、自分を責めないでいることも、うまくできずにいるの。

マリア

何の痕跡も残さないのなら傷とは言わないのよ。
ただ通り過ぎる風だわ。



血のついたジャンパー

逮捕されたドヒョクをヤン課長が尋問していた。

ヤン課長

俺もカプトンイだった。
カプトンイを捕まえようと、カプトンイになったのだから。

ヤン課長

俺たちは皆、狂いながら生きているのかもしれない。

ヤン課長

ムヨムは自分の父親を疑い、血のついたジャンパーを焼き捨てた。
そのせいで死んだと自分を責めている。

ヤン課長

お前も話せない何かがあるんだろう?
お前にとっての血のついたジャンパーは何だ?

20年前、ムヨムの父親はカプトンイではないかと警察にマークされていた。ある日、父親が血のついたジャンパーを着ているのを見て、ムヨムはそれを燃やしてしまう。父親が理由を言わなかったからだ。

ムヨムは父親が人を殺したのだと思い、父親をかばおうとしたが、本当の理由はそうではなかった。

ムヨムの父親は知能が低く精神的な障害があった。ムヨムに好物の鶏を食べさせたかったが、貧しくて買えないので、他人の家から鶏を盗んで殺したのだ。悪い事をしたことはわかっているので、息子には話せなかった。

それをムヨムが誤解して、鶏の血がついたジャンパーを燃やしてしまう。それを見たヤン課長が証拠隠滅を図ったのだと父親を問いただすと、父親は理由を言えずに電車に飛び込み死亡した。

ムヨムは本当の理由を知ってから、父親を信じなかった自分が殺してしまったのだと自責の念にかられていた。

ドヒョク

何を深くまで探ろうとしてるんだ?
私は生まれた時から青い血が流れる獣なのに。
ただ簡単に整理してしまえばいい。

ヤン課長

「真実とは目に見えるものとは違うことがある」がお前の座右の銘じゃないか。
チェ・ミジャの父親の事件は他に内幕があるのだろう?

ドヒョクはないと答えるが…。



ドヒョクの裁判が始まる




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